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「詩人と農夫を考える」

詳しいいきさつは省きますが、5月14日の記事でのやりとりをご覧になったブラジルのcayumico(かゆみこ)さんからメールを頂戴しまして、それをきっかけに、この日エントリーされた6人の原稿がわたくしのもとに勢揃い致しました。皆さん放送ではカットされた部分もあるとのことですが、斎藤さんへ送ったオリジナルをご紹介いたします。掲載を快諾くださった皆さま、本当にどうもありがとうございます。



●町田の三毛猫さん●

詩人と農夫を聞いていてふと思ったんですが、このお話は「詩人」と「農夫」というふたりの主人公がいるのではなく、詩人かつ農夫の物語だったいうのはいかがでしょうか。晴耕雨読ってやつですよ。辻井喬(堤清二)のような実業と文学の両輪を立てて生きることの苦悩と喜び。揺れる想いに恋などからんできて、でも「よし、俺はこれで行くんだ」みたいな感じです。
 
 
●出水市のくんくんさん●

詩人と農夫という言葉、私はひとりの農夫の中にある二面性を見るのです。晴耕雨読と同様な言葉として連想してしまうからでしょうか。鹿児島の出水には、俳句を作ったり詩を詠んだりするお百姓さんに数多くお会いします。詩人と農夫の曲は、鹿児島県出水郡長島町の農夫を思い浮かべてしまいます。

前半のやさしい旋律は春採りジャガイモの収穫を喜び、秋採りのからいも(サツマイモ)を植えつける楽しみを表現しているようです。中盤の激しい旋律は夏に襲う台風、不安を表現しています。そして後半の旋律は、からいも収穫の喜びを表現しているようです。
 
 
●cayumicoさん●

コンブリーオ、cayumicoです。
最近まで行方が知れなかったという、詩人と農夫のあらすじをついにみつけました。
物語は割と平凡ですが、登場人物の性格に特徴があります。

==(はじまり)==

むかし東も西もさだかでないところ、ひとつの公国があった。
領主の公爵は、音楽と川柳が大好きな粋人であった。
しかし腹黒い男が、朗読すれば噛みまくるものの、聞くもの誰もを丸めこむ柔らかな語り口で、フレーバーリクエストにはみごとに答えるので、公爵を素敵な音楽漬けにしてしまい、しかも面白すぎる川柳を詠むため、大臣として権勢をほしいままにして私腹を肥やしていた。

恒例の川柳会である。
大臣の川柳は冴えまくり、また豪華賞金をさらっていくのか、と思われたところ、最後の柳人が登場する。

公爵「そなた只者ではないとみた。チャンピオンと十本勝負せよ。勝ったものは願いを何なりとかなえるぞ。」

-ここで過酷壮烈な川柳十本バトル-

公爵「あっぱれ!そなたは何物ぞ?」
農夫「空晴れば土を耕し、雨降れば鍵盤叩き、口を開けば駄洒落と川柳という、しがない農夫です。」
公爵「なんなりと望みを言え。」
農夫「私どもを苦しめる大臣の重税と徴発を何とかしていただきとうございます。」

噛み噛み大臣詩人の圧政に苦しんでいた領民は、駄洒落ピアノ弾き農夫のエスプリによって解放され、公国は末永く栄えた。

==(おわり)==
 
 
●ピアソラまんじゅうさん●

【一幕目】

農家の娘たちの噂話からはじまります
「あ、農夫くんがいるー、変なやつよね、挨拶もしないし、村行事にも参加しないし」
「週末にはほとんど姿を見せないから家で引きこもってパソコンで遊んでるんじゃない」
「きっとネットオタクとかなのよ!髪の毛ぼさぼさで顔もよく見えやしないわ」

挿入歌:娘達の三重唱~嗚呼、田舎にイケメンがいないのは何故

そんな評判の悪い中、一人の村娘、しげ子だけは「あの人は真面目に働いているじゃない、悪口ゆうのはよくないよ」とみんなをたしなめます。
農夫くんはそんな声をききながら、畑を耕します。

場面は変わり賑やかな街
お嬢様方の噂話
「最近あの店に現れる詩人さん、素敵じゃな~~い」
「あ、あたくし、こないだ偶然一緒のテーブルになっちゃって緊張しちゃった!」
「え~あたしだって週末にお茶の約束を取り付けたんだから!」

挿入歌:お嬢様方の三重唱~そうよミステリアスなあの人に夢中

【二幕目】
週末におつかいで街へでかけたしげ子。
ちょっとだけ寄り道をしてパンケーキがおいしいというカフェに立ち寄ります。
そこで「噂の詩人さん」を目撃。

「へえ~~~あの人か~。確かにお嬢様方が噂した通り素敵かも・・・でもどっかで見たことあるなぁ。
あ、パンケーキきたきた~~キター
やー、見事な焼き色。そしてクリームたっぷり。あーしあわせっ!いっただっきまーす!」

色気より食い気なしげ子。
すっかり時間をつかってしまって、夜遅くに村に帰ることになり心細く夜道を歩きます。

「慣れている道とはいえ、ちょっと怖いなあ。足も疲れたし」
「あ、そうだそこの山小屋で休憩ができるはず、おみやげに買ったビスケット食べて休憩しよっと」

挿入歌:しげ子の歌~とろけるパンケーキよ永遠に

【三幕目】

小屋に入ったしげ子、見てはいけないものを見てしまった!
なんとそこには「詩人」から「農夫」への着替え途中の、青年。

しげ子「え!詩人さんが農夫くんだったの!」
青年「バレてしまっては仕方ない・・・口を封じるしか・・・」

しげ子、青年の声を背中に聴いてダッシュで逃げる

青年「あっ!まて!!!!」

森の中で追いかけっこがはじまる
暗闇の森、たまに雲間から顔をだすお月様のあかりだけがたより。
とうとうしげ子が捕まってしまう。

青年「・・・きみの口を封じるには・・・」

そういってしげ子の口にビスケットを放り込む。

しげ子「おいぃしいいいいいぃぃぃ~~~!!!!(おいしさのあまり震える)」

青年「きみと僕だけの秘密にしててくれないか、農夫が詩人だっていう事」
しげ子「もっとビスケット・・・」
青年「はい!」
しげ子「もぐもぐ~おいしい~・・・」
青年「ね、この件は黙っててくれる?特に村では」
しげ子「ビスケット・・・」
青年「はい!」

しげ子「ずっとビスケットくれるんなら内緒にしてていいよ」
青年「はい!」

フィナーレの合唱:農夫だって、たまに詩人になりたい

2人は笑顔で手を取り合って村に帰りましたとさ。
おしまい。
 
 
●やまねこさん●

第一幕 旅立ちの朝

ポレッタは夢見がちな娘で、
本を読んだり、詩を書いたりばかりで、
日々を過ごしている。

体も決して丈夫ではない。

心配した両親は、ポレッタを
空気のよい田舎で
静養させることに決め、
親戚の農場に預けることにした。

最初は不安だったポレッタだが、
馬車で揺られていくうちに、
変わっていく風景に
心を奪われていく。

これから先どうなってしまうのかしら
と不安と期待の入り交じった気持ちで
歌うアリアが旅立ちの朝

第二幕 農場の日々

農場に着いたポレッタは、
親戚の農場一家に次第に心を開いていく。
農作業や家畜の世話など、
家族ぐるみで行う作業も参加し、
体調も良くなっていく。

農場一家は、5人の子供たちがいた。

同じ年頃のピーターだけは、
無愛想で、なぜか
ポレッタに全く口を利いてくれなかった。
ある日、農作業を手伝っていると
急な嵐がやって来た。

雨で濡れたことで、体調を崩し、
ポレッタは高熱で
寝込んでしまうのだった。

第三幕 嵐のあと

ポレッタが目を覚ますと、
暖かい部屋に寝かされていた。

医者が来ていて、峠を越えたから
もう大丈夫だと告げる。

嵐の中、医者を呼びにいったのは、
ピーターだったことを知る。

心を通わせたふたりはワルツを踊る。

元気になったポレッタは、
街へ帰っていく。

また、この農場を訪ねてくると
心に決めて。

  ******

追記:作中に「詩人」と「農夫」という呼び名は出てきません。
「POET AND PEASANT」だから、
似た音で、「ポレッタ」と「ピーター」という名前になっています。
 
 
●ばけつぷりんさん●

【第一幕】

秋の良く晴れた夜明け 
刈り取りも済んだ豊かな農地の彼方から太陽が昇る。
その太陽を 逞しい男が見つめている。
片田舎のその逞しい領主の元に 今日 待ちわびた花嫁がやってくるのだ。

村はずれの森の中の道を 許嫁の娘は数人の供を連れ馬に揺られてやってくる。
娘は深く顔を伏せ 切ないため息を漏らしている。
許嫁の娘には 言い交わした恋人である詩人がいた。
すぐに迎えに来ると誓った恋人の姿は 未だ見えない

領主の屋敷の周りを窺う ハンサムでは有るが軽薄そうな男がいた。
詩人だ。
詩人は 恋人を助けに来るには来たのだが 領主の力をおそれて姿を現すことができない。
その詩人を見つけた許嫁の世話係をしている娘は 兄の農夫の元に詩人を匿った。

【第二幕】

許嫁の娘は 世話係の娘の手引きで屋敷を抜け出し
世話係の娘の兄(農夫)の元にやって来て 詩人と再会する。 
ふたりは再会を喜び合うが 一緒に逃げてと迫る娘に 詩人は困り果てる。
領主を恐れ 娘から逃げようとする詩人。追いかける娘。その娘を心配して追いかける農夫。
三人は もつれるように村の中へ飛び出してゆく。

【第三幕】

世話係の娘は 許嫁の逃亡を隠すため 許嫁になりすまして屋敷に戻る。
そこに領主がやって来て 今から婚約披露のため舞踏会を執り行うと告げる。
踊れない娘は必死で断わるが 逃げ切れず 
婚約披露の舞踏会で 領主とワルツを踊る羽目になる。
下手なワルツで正体を見破られるが そこに許嫁の娘から逃げた詩人が飛び込んでくる。

詩人は 許嫁が入れ替わったのは自分の所為では無いと弁明を並べ立てる。
追いかけてきた許嫁はショックを受けて 心配して付いてきた農夫の腕に倒れ込む。
世話係の娘は怒って詩人を平手打ちし、領主はそんな世話係の娘を褒めて妻にすると宣言する。
優しい農夫の腕の中でそれを聞いた許嫁の娘は 親身に世話をしてくれる農夫に求婚する。

いいかげんな詩人は 領主相手では勝てないからと逃げていたが
娘が農夫に求婚するのを見て惜しくなる。
自分が上手く仕組んだから 無事に縁談を壊せたのだからと 
娘に 戻ってくれるように言いつのるが 恋人だった娘には突き放される。
そして 幸せそうな二組のカップルの間を右往左往することになる。

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コメント

卒論 一挙の掲載おめでとうございます

クオリティの高さに
圧倒されてしまいます

投稿: 嗚呼かいぶ与太老 | 2014年5月26日 (月) 22時33分

与太郎さんも早すぎます(笑)。
詩人と農夫をアップしてお手洗いへ行っているうちにもうコメントが!

文章で読むとぜんぜん違いますね。皆さん素晴らしい!

投稿: ハマデウス | 2014年5月26日 (月) 22時44分

Listen again

http://urx.nu/8xPa

投稿: きげるーしゃ | 2014年5月26日 (月) 22時48分

与太郎さん、ありがとうございます。

皆さま「詩人と農夫を考える」は3:25ぐらいでございます。
どうぞ存分にお楽しみください。

投稿: ハマデウス | 2014年5月27日 (火) 21時19分

アップしてくれてありがとうござした!

本当にどこかの脚本家がこれの中のどれかを元に、詩人と農夫を作っちゃったりして。
いつか上演されちゃったりして。
オペレッタ詩人と農夫。

(しかしまー、こうやって見ると、わたしのメールの漢字の少なさよ・・・)

投稿: まんじゅう(とお茶) | 2014年5月27日 (火) 21時26分

抜群の脚本が出来上がって
シフリンさんの創作意欲が湧き上がるのを待ちましょうぞ。
誰か書いてくれないかしらねぇ…

しげ子=茂子にしたらかなり漢字が増えると思う。

投稿: ハマデウス | 2014年5月28日 (水) 13時05分

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